キャッシュレス決済導入後に生じる課題は?経理の負担軽減方法も解説
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キャッシュレス決済を自社に導入したが売上管理の煩雑さに悩んでいる企業も多いのではないでしょうか。
キャッシュレス決済の導入は、多様な支払い方法への対応を可能にするなど、
顧客・店舗側にさまざまなメリットがある一方で、経理担当者の負担が重くなるという問題があります。
そのため、キャッシュレス決済導入後は負担軽減策を講じる必要があるでしょう。
この記事ではキャッシュレス決済の基本的な知識や導入後に陥りがちな経理上の課題とその負担軽減策、
課題に対してNTTデータビジネスシステムズができることを解説します。
- キャッシュレス決済とは
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キャッシュレス決済の導入方法
-事業者と直接契約する
-決済代行会社に依頼する - キャッシュレス決済の導入後に陥りがちな経理上の課題
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キャッシュレス決済における経理の負担軽減方法
-データ還元をまとめる仕組みを構築する
-決済サービス事業者との個別調整を行う - キャッシュレス決済の導入でNTTデータビジネスシステムズができること
1. キャッシュレス決済とは
キャッシュレス決済とは、現金を使わずに代金の支払いを済ませる方法です。代表的なものとして、クレジットカード、デビットカード、電子マネー、QRコードによる決済が挙げられます。
経済産業省が2023年4月に出した2022年のキャッシュレス決済比率は36.0%で、その割合は年々高くなっています。
※出典:経済産業省|2022年のキャッシュレス決済比率を算出しました
経済産業省はキャッシュレス決済の比率を2025年で4割程度まで上昇させることを目標としています。
2. キャッシュレス決済の導入方法
キャッシュレス決済を導入する方法は、事業者と直接契約をするか、決済代行業者に依頼するかの2つがあります。それぞれにメリット・デメリットがあるため、自社に合った方法を選択できているか改めて確認しましょう。
事業者と直接契約する
キャッシュレス決済事業者と個別に契約すれば、多くの場合決済代行会社に依頼するよりも費用を安く抑えることができます。しかし、決済事業者ごとに契約しなければならず、売上管理も個別に実施する必要があるため、決済事業者と決済手段を増やすほど非常に手間がかかるでしょう。
詳しくは3章「キャッシュレス決済の導入で陥りがちな経理上の課題」で解説します。
決済代行会社に依頼する
決済代行会社に依頼して、キャッシュレス決済の導入を代行してもらう方法もあります。決済代行会社へ申し込むだけで、複数の決済手段を使えるようになるため、購入手続きや管理が簡単です。また、新しい決済方法の追加についても、決済代行会社が対応しているのであれば可能です。決済に関わる情報や入金日もまとめられるため、売上管理しやすいでしょう。さらに運用や審査を通過するためのアドバイスも受けられます。
ただし、決済代行会社に手数料を支払う必要があり、直接契約するよりも金額は高くなる傾向にあります。
3. キャッシュレス決済の導入後に陥りがちな経理上の課題
キャッシュレス決済導入後は、経理担当者が行う売上管理が煩雑化する可能性があります。キャッシュレス決済事業者と個別に契約した場合、決済サービスごとに入金サイクルが異なることで、経理担当者に負荷がかかるためです。入金サイクルの例は以下です。
入金サイクル | 入金回数 | |
---|---|---|
A社(クレジットカード) |
|
月2回 |
B社(クレジットカード) |
|
月1回 |
C社(クレジットカード) |
|
月3回 |
D社(電子マネー) |
|
月2回 |
E社(QRコード決済) |
|
月2回 |
F社(QRコード決済) |
|
月1回 |
A社、B社、C社それぞれと契約した場合、その都度処理を行う必要があります。また、決済ごとに異なるフォーマットも必要になり、その分売上・債権管理業務も増えることで、事務処理の複雑化が起きるでしょう。
結果として、経理担当者の残業が増えたり、必要に応じて人員を補充したりしなければならなくなり、コストが高くなる可能性もあります。
4. キャッシュレス決済における経理の負担軽減方法
キャッシュレス決済において、経理の負担軽減するための方法の1つとして、3章で解説した「決済代行サービス会社の利用」が挙げられますが、ほかにも方法があります。この章では決済代行サービス会社を利する用以外の「経理の負担軽減方法」について解説します。
データ還元をまとめる仕組みを構築する
各決済サービス事業者との間に、データを変換・統合して管理するための「ハブ機能」を構築することで、それぞれの事業者が持つサービス上の制約を軽減する方法があります。「ハブ機能」を通してデータ変換が行われるため、処理しやすいデータで事務処理ができるようになります。ただし、システムの構築には時間と費用がかかる点は考慮する必要があります。
決済サービス事業者との個別調整を行う
決済サービス事業者ごとにデータフォーマットを調整して、統一フォーマットを定義するのも方法の1つです。もし調整がよい方向にまとまった場合、扱いやすいフォーマットのデータで事務処理を進めることができます。 ただし、必ずしも自分たちの想定通りに調整できるとは限りません。対応できないと言われた場合はほかの解決策を取りましょう。
5. キャッシュレス決済の導入でNTTデータビジネスシステムズができること
本記事では、キャッシュレス決済導入後の売上管理に課題感を抱えている方向けに、キャッシュレス決済の基礎知識や導入後の経理上の課題とその課題の解決方法について解説してきました。キャッシュレス決済の導入にはさまざまなメリットがある一方、多くの場合、経理業務が煩雑化します。そのため、導入後は負担軽減の方法を考える必要があります。
NTTデータビジネスシステムズでは、キャッシュレス決済にかかる負担を軽減できるサービスパッケージ「決済サービスインテグレーション」を提供しています。決済サービスインテグレーションは、お客様の業務・業態に合わせた決済システムをお客様のご希望や状況を踏まえて企画、構築するサービスパッケージです。
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