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株式会社ベイシア様:顧客管理基盤構築

顧客ロイヤリティを向上させる会員施策を顧客管理基盤テンプレートPentaSenser®が実現 会員管理、ポイント、プロモーション施策を⼀体化させ、きめ細かなCXを提供

お客様の課題

アプリをメインにしたプロモーション施策によって、顧客ロイヤリティに貢献できるシステム基盤を構築したい。

解決ポイント

PentaSenser®を中心にPOSシステム、ECシステムとのスムーズな連携を実現、タイムリーな値引きやポイント付与が可能に。


課題解決までのレポート Every Day Low Priceという強みを残しつつ、時代を先取りする顧客管理を模索

株式会社ベイシアは、群⾺県前橋市に本部を置くショッピングセンターチェーンです。スーパーセンターと呼ばれる郊外型⼤型ショッピングセンターを中⼼に1都14県に136店舗*を展開しており、特に誕⽣の地である群⾺県や近接県では、毎⽇の暮らしに⽋かせない存在として多くのファンに⽀持されている。また物販チェーン7社を中⼼に31社で構成されるベイシアグループの中核企業でもあり、ホームセンターのカインズや作業服・関連商品で⼈気のワークマンもグループの⼀員です。

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「株式会社ベイシアは“For the Customers” を理念に、EDLP(Every Day Low Price)を追求し続けています」そう語るのは同社グループソリューション戦略室室⻑の⽵永 靖⽒だ。「ポイントカードやクーポンはまだ導入していませんでした」。

転機が訪れたのは2019年10⽉のこと。消費税率アップに伴い、お得感のある施策を提供している他店へと顧客が流れたと推測された。顧客に来店を促し、絆を深める新たな施策が求められていた。

*2022年2月末現在

導入の背景

アプリをベースに、お客様にとって本当に価値あるエクスペリエンスをめざす

良いものを安く売ることにとどまらず、コミュニケーションを密にしてベイシアファンを育てることを目標に、ベイシアは新たなポイント制度の導入に舵を切った。売上の増減に際して、原因を分析するデータを確保したい狙いもあった。「後発としてスタートするからには、ましてやベイシアがやるからには、CXを向上させ、売上に貢献するような仕組みにしたいと思いました」竹永氏は語る。「群馬県にお住まいの方は、日頃のお買い物の多くをベイシアで行ってくださっています。これだけの支持をいただいているのですから、なんとしてもお客様のお役に立つポイント制度を作りたいという想いは強かったですね」。

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株式会社ベイシアグループソリューションズ
ベイシア東京情報センター
ソリューション統括本部
グループソリューション戦略室 室⻑
⽵永 靖 様
竹永氏は続ける。「最初に考えたのは、樹脂製の旧来のポイントカードは極力やめることでした。アプリが当たり前になった世の中で、樹脂製のカードは発行する側にも使用する側にもメリットが薄いと考えたからです」。

ポイント管理をアプリで行えば、双方向のコミュニケーションが可能になるうえ、顧客の嗜好や滞店時間の把握など様々な応用も可能になる。一方、顧客にとっても自宅にいてもスマートフォンがあればどこでもお得なクーポンが受け取れるなど、使い勝手は向上する。公式アプリを開発し、それをベースにポイント制度を導入することは早い段階で決定した。

竹永氏が同時に考えたのは、クーポンの付与にとどまらず、購買金額に応じた値引きや、日毎のセール商品の設定などを、アプリをベースに行うことだ。レジの仕組みを知っている方には、この難易度は想像がつくかもしれない。通常、値引きを登録する際は、POSシステムに値引きの項目を個々に設定することで管理・運用されている。ポイント管理を担う顧客管理基盤とPOSはもともと連携されていないシステムであり、それを瞬時に連動させることは技術面でも運用面でも高いハードルが予想された。「私たちのプロジェクトの目的は、CXの向上と売上の向上です。それを達成するためには、ポイント管理、会員管理、プロモーション管理を一体化する仕組みがどうしても必要だと考えました」竹永氏は振り返った。

選択の決め手

ワンチームとなって、新しいポイント制度をゼロベースで創り出す

2019年10月に始まったポイント制度導入プロジェクトだが、竹永氏はPentaSenser®については、以前から存在を知っていたそうだ。ベイシアグループでは、各ブランド・物販チェーン毎に独自のポイントシステムが導入されていることから「ベイシアグループとして、グループ各社のポイント統合を考えていた時期があり、それを実現できる手段としてPentaSenser®を知った。結局、ポイント統合は時期尚早となり見送りになったが、実際に稼働し、実績を出しているという面でPentaSenser®には強い興味を持った。その流れから今回のプロジェクトにおいても検討対象となりましたが、実績、それに考え方の柔軟性、連携できるシステムの多さという点で、NTTデータビジネスシステムズさんは際立っていました」と竹永氏は語る。

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株式会社NTT データビジネスシステムズ
リテール&ペイメント事業部
リテールソリューション部
⼩川 博史
実際に動き始めたプロジェクトだが、最初の半年間は徹底した学びと議論に費やされた。隔週でミーティングが設定され、ベイシアとNTTデータビジネスシステムズだけではなく、レジメーカーや、認証基盤を担当するシステム会社、アプリの制作会社など関係する企業一同が参加。竹永氏はその理由を語ってくれた。「ゼロベースで開発する今回のプロジェクトを成功させるには、多くのプレーヤーの力が必要です。マルチベンダーの状況では、ポイント管理・売上システム・顧客管理、それぞれが個々に動くのではなくて、目標を共有し、領域を飛び越えてワンチームになる必要があります。そのためにもお互いの業務を知り、連携をスムーズにする工夫が欠かせませんでした。その点でNTTデータビジネスシステムズさんは、現在の担当の小川さんも含めて、例えばPOSのことでもどんどん意見を言ってくれますよ」。

「顧客管理基盤を担当していますが、連携しているPOSなど他システムも含め、ワンチームとしてプロジェクトを推進していく意識がつきました。運用フェーズの現在でも毎週継続して情報連携や、大小数々の課題解決に向かって、プロジェクトメンバー全員で取り組んでいます」担当であるNTTデータビジネスシステムズ・リテールソリューション部の小川博史は、そう答えた。

導入の効果と展望

ポイント付与だけでなく、リアルタイムに割引やクーポンの発行を実施

2020年12月1日、ベイシア初のポイント制度は本格稼働となった。

スタート時の出来事を竹永氏は振り返る。「実は本格稼働前に試験運用を開始し、その時点で会員の募集とポイントの付与だけはスタートさせました。しかし、その瞬間にトラブルが発生してしまって…。想像以上に多くのお客様にご来店・ご登録いただいたので、POSとポイント照会に利用する通信環境が遅延し、リアルタイムでのポイント付与が間に合わなくなってしまったのです。タイムアウトの頻発が原因のようでした。待機していたプロジェクトメンバーに連絡をし、発生から3日間はPOS側では回線の増強を、NTTデータビジネスシステムズさんでは、リアルタイム付与ではなく前日までのポイントを表示する形で対応を図り、皆で乗り切ることができました。その後、各システムを修正し、現在はリアルタイムでポイント数を表示できています」。

思わぬ出だしとなったポイント制度だが、お客様の反応は上々だったという。「もともと、“ベイシアがポイント制度をやる?それなら貯まるね”という期待の声を頂いており、稼働3か月で会員数は100万人を突破、今では200万人が見えるところまで来ました。運用としては、当初の目標だったプロモーション施策との連動を順次展開しているところで、こちらも大変好評を頂いています」竹永氏は反響を語ってくれた。プロモーション施策では、一定の購買金額に達したお客様がレジでリアルタイムに割引を受けられたり、会員割引の際にPOSの割引ボタンを押すのではなく、レジにそのまま表示されるなど、他社と差別化を図ったサービスを実現している。ポイント、顧客管理、プロモーションが一体化したシステムの稼働は順風満帆のようだ。

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「マイナーなトラブルは時々発生しますが、それもワンチームの精神で問題なく乗り切れています」(竹永氏)。順調な稼働を背景に、次のフェーズへのステップアップを考えている。「顧客の行動を分析し、一人ひとりに当てた施策にトライしたいと思っていますし、新しい売り方にも挑戦したい。お客様に様々なエクスペリエンスを提供していくことが我々の役割だと思っています」。

CXを向上させることで、ベイシアファンを増やし、売上向上にも貢献する。ベイシアの新しい挑戦をPentaSenser®がこれからも支えていく。

PentaSenserⓇ
NTTデータが開発した顧客管理基盤システムです。既存のテンプレートを活用してカスタマイズできるので、開発費用を抑えながら一人ひとりのお客様に合ったOne to Oneマーケティングが可能となります。小売チェーンの屋号やチャネルを横断して、グループ間の相互送客やポイントの統合をスムーズに推進。ポイントサービスを活用した販促施策を強力にサポートし、LTV(ライフタイムバリュー)の最大化を支援します。NTTデータビジネスシステムズが中心になり販売展開を実施。

※「PentaSenser®」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。

※掲載している情報は、取材時点(2023年2月21日)のものです。


ベイシア
株式会社ベイシア

  • 事業内容
    ショッピングセンターチェーンの経営
  • 設立
    1996年(平成8年)11月
  • 住所
    本部:群馬県前橋市亀里町900
    東京情報センター:東京都台東区上野7-6-1
  • URL
    https://www.beisia.co.jp/

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