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住友セメントシステム開発株式会社様導入事例:BCP/DR

関連ソリューション・サービス

重要なデータ・システムをいかに迅速に復旧するか 有事に適切な対応を行うDR対策を提案
短時間で即時復旧可能なシステムを実現

お客様の課題

  • 年々増加する既存システムのバックアップ運用に、さらなる効率化が求められていた。また、リカバリ対応に時間がかかっていた。
  • 重要かつ必要性の高いシステムについて、これまで行ってきたDR対策に厚みを持たせたかった。
  • バックアップデータから実際のシステム復旧までのRTO(目標復旧時間)のさらなる短縮を求めていた。

解決ポイント

  • FalconStor CDPの導入によって、バックアップ運用時のデータ取得が1/10程度に短縮。スピーディかつ正確なデータバックアップができるようになった。
  • FalconStor CDPを首都圏メインデータセンターと遠隔地に設置することで、抜本的なDR対策(遠隔保管)が可能に。
  • バックアップデータを復旧させるまでのRTOを、これまで以上に短縮させるしくみが整った。


課題解決までのレポート 災害時においても停滞が許されない業務を守る!
そのための遠隔バックアップシステムを構築。

住友セメントシステム開発株式会社

社会インフラの分野で欠かせない資材のひとつにセメントがある。セメントを原料として作られる生コンクリートやコンクリート二次製品は各種施設の建設現場のみならず、道路、上下水道、護岸、橋梁、河川整備など多様な場面で用いられている。つまり、その流通がストップしてしまうと、わたしたちの暮らしに直結する社会生活基盤の形成にも停滞が生じてしまうのだ。

情報システム事業部 第一ITサービス課 インフラチーム チームリーダー 三角 峰夫 氏

住友セメントシステム開発(本社・東京都港区)は、住友大阪セメント社をペアレントカンパニーとする、システムおよびソフトウェアの開発企業である。主力事業であるコンクリート業界向けの品質・販売・出荷管理システムをはじめ、防災や医療などの多彩なシステムインテグレーションによって、親会社のみならず関係企業各社の業務を下支えしている。

「大規模な災害が起こった場合に危惧されるのが、被災エリアにある企業の業務が滞ってしまうことです。とりわけ、弊社がサポートを行っているセメント産業各社は、災害発生後の復興を牽引する重要な役割を担っています。もちろん平時であっても、セメントはインフラに関わる重要なマテリアルです。それら関係各社の活動を支えている最優先システムを守り、各社の基幹業務を絶対に停滞させないことがわたしたちの使命のひとつに掲げられています」と語るのは、住友セメントシステム開発・情報システム事業部のチームリーダー三角峰夫氏。

阪神大震災や東日本大震災の教訓を経て、BCP/DR対策(Business continuity planning/Disaster Recovery〈業務継続計画と災害対策〉)に取り組む企業は多いが、同社の場合は住友大阪セメントグループのシステム運用を一手に与っている。ゆえに、有事を想定したバックアップ体制の革新と、運用面のさらなる強化が取り沙汰されてきた。

情報システム事業部 マネージャー 斎藤 岳人 氏

「大切なシステムおよびデータを遠隔地に退避させておく必要がありました。どうするべきかを悩んでいた矢先にNTTデータビジネスシステムズからご提案を受けたのがFalconStor CDPだったのです」

2014年6月の提案から導入決定までわずか2ヶ月。同年10月には要件定義のまとめがスタートし、およそ4ヶ月後にあたる翌15年1月末には順次稼働に漕ぎ着けた。設計やシステム構築などに要する実作業が、同社の本来業務に支障をきたさない終業後や休業日に集中したことを鑑みると、かなりの短納期だったといっていい。これにより首都圏にあるメインデータセンターでのバックアップはもとより、遠隔地でのデータ保管が可能となった。
「バックアップそのものに費やされていた作業時間は、従来に比べておよそ10分の1程度に短縮されています」とは、同事業部マネージャーの齊藤岳人氏。大きなトラブルやエラーはほぼなくなり、作業の正確性が目に見えて向上したと語る。

  1. ①バックアップに要する時間が約1/10に短縮された。
  2. ②作業の精度と効率が格段にアップしたと同時に、既存と同様に16世代のデータ保持を担保。
  3. ③DRサイトを地震が少ない遠隔地に設けたことで安全性を確保。DR起動(次期フェーズにて検討)やRTOのさらなる短縮など、将来的なDR対策強化の基盤が構築できた。

上記のようにいくつかの課題が解決され、BCP/DR対策の素地がつくられた。稼働後も大きな問題はなく、高速バックアップ&遠隔バックアップ運用を確立。現在は全システムのうち最重要なデータの10%ほどのDR対策をこのソリューションによって行っているが、将来的に対象システムが増えていくことを考慮しても、拡張が容易なFalconStor CDPに対する信頼性は揺るぎない。万が一の被災を想定したDR起動の動作確認を定期的に実施し、確実な本番運用への備えが施されつつある。


導入システム イメージ図
導入システム イメージ図

選択の決め手

増加したデータ群の管理を実現。
電子資産保護の切り札としてFalconStor CDP導入。

「また、データセンター内にはシステムだけでなく、出荷や運行管理といった各種ログが蓄積されていきます。日を追うごとに増えていく情報をどのように管理するのかも課題でした」と三角氏が指摘するように、データの増加も懸念されていた。FalconStor CDP導入以前に採用されてきたのは、ファイルを丸ごと読み出すバックアップスタイル。この仕組みでは遠隔地保管を実行する場合、膨大なファイル情報を送信する必要が生じ、ネットワーク回線の増強(帯域アップ)も不可欠となる。加えて、データ取得時に、時々不安定な状態に陥っていたことも三角氏や齊藤氏をはじめとする担当スタッフを悩ませていた。

情報システム事業部 マネージャー 斎藤 岳人 氏

こうした問題点を多面的に払拭できたのがFalconStor CDPの優れたパフォーマンスと機能である。 FalconStor CDPは、一般的なファイル単位の転送ではなく、マイクロスキャン技術(特許所得)による更新差分転送処理方式を採用している。そのため送信時間を大幅に短縮できる上に、低帯域の安価な回線環境での運用が可能という特長を持っている。今回のプロジェクトにおいては、従来回線をそのまま活用したことで、回線の追加増強や通信コストも省けた。また、副次的な効果としてサーバ負荷が軽減されたことも挙げられるだろう。齊藤氏曰く「既存のバックアップにも余裕が感じられるようになった」という。

「導入の決め手は、FalconStor CDPならばスピーディかつ正確な運用を実現し、遠隔バックアップまでの道筋も明確化できると考えたからです。何よりNTTデータビジネスシステムズのスムーズな対応にも助けられました。現状を精緻に把握し、逐次的確なアドバイスを示してくれたことが、本稼働までの流れを加速できた大きな要因だと思っています」

具体的には初動期におけるヒアリングを通して、多岐にわたる問題点の見える化を実施。特に製品機能のプレゼンテーションに時間が割かれ、関係各所への提案資料作成を細部にわたってケアするなど、積極的な関与が図られた。FalconStor CDPの豊富な知見と専門性を発揮し、不安払拭に努めたことが、速やかな決定を促したようだ。

将来の展望

将来的なリモートサイトからの復旧も視野に。
NTTデータビジネスシステムズの支援で次のステップへ。

現在のバックアップ環境は、FalconStor CDPからレプリケーションを行ない、遠隔地に設置されたDRサイトにバックアップデータが保管されている。今後は不測の事態に備え、メインデータが被災・消失した場合にも早急に復旧できるしくみづくりが引き続き検討されている。BCP/DR対策は整ったが、FalconStor CDPの拡張性や柔軟性を活用し、さらなる強化を段階的に実施していく構えだ。

「ひとまず、想定していたバックアップのしくみはできあがりました。今後は、それをどう運用していくかがキーになります。例えば、震災に際して我々がどのように動き、どう対処していくかなど、社内環境の整備やスタッフ間の調整も重要になっていきます。豊富な導入実績を有するNTTデータビジネスシステムズにお手伝いいただきながら、よりよいDR環境の構築に努めたいですね」

事業継続性を高い次元でクリアする信頼のソリューション。確実なデータ保護と止まらない業務環境の実現を目指す同事業部にとって、FalconStor CDPとNTTデータビジネスシステムズへ寄せる期待は大きい。

※掲載している情報は、取材時点(2015年3月20日)のものです。

三角氏と斎藤氏

住友セメントシステム開発株式会社
住友セメントシステム開発株式会社

  • 事業内容
    生コン・コンクリートの品質・出荷・販売管理、ビルマネジメント、防災、医療系特殊検診システムなど、さまざまな管理支援システムを開発
  • 住所
    〒105-0012 東京都港区芝大門1-1-30 芝NBFタワー3F
  • URL
    http://www.sumitem.co.jp/

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